児童の工作をサポートする広島市立大の学生

 小学生を対象とした広島市立大科学教室が大河公民館で開催された。東京工業大同窓会が行っている理科教室「くらりか」との共催で、小学生から高校生までを対象に行われている。

 教室は今年度から始まったもので、子どもたちに理科の楽しさを伝えるだけではなく、科学・技術がどのように生活に役立っているのかを伝えるためでもあり、市大の学生が講師や助手として主体的に活動している。

 今回は、カップ麺の容器などの身近なものを使ったホーバークラフトを作る教室が開催された。ホーバークラフトとは、パスカルの原理を応用した水陸両用車で、日本では海上自衛隊で使用されている。

 参加した児童らはホーバークラフトが浮く原理の説明を受けた後、広島市立大の学生のサポートを受けながら、実際に模型を作製。児童たちは完成した模型をカーリングボールと同じように床の上を滑らせて遊び、「今日、学習したことを生かしてこれからは理科の勉強をしたい」と話した。

 教室を主催する同大の釘宮章光准教授は「児童には面白い工作を通して楽しみながら理科について勉強して興味をもってもらい、将来の科学技術を担う人材になってほしい。また市大生には人に教えることの楽しさや難しさを体験してもらい、地域にも貢献してほしい」と述べている。(広島市立大1年 石黒七海)