Face #7: 田中 宏和 教授

「国を超えて次世代生体情報をつなげる」

写真 田中教授は、電子情報通信技術、とりわけみなさんが当たり前のように利用している携帯電話・スマートフォンに関する通信技術の研究開発、さらにそれらが世界中どこでも繋がるようにするための通信規格の標準化を行ってきました。そして、近年では、医療・ヘルスケアデータを通信対象とした研究開発について精力的に取組んでいます。具体的には、人の心電位や脈,体の動きなどを計測するウェアラブルセンサから得られた情報を精度良く収集するための通信技術、Body Area Network(BAN)の研究を行っています。またこれらの生体情報を取り扱う新たな通信規格が国を超えて共通化されるように、下記に示す標準化委員会で活動してします。
・欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute: ETSI)におけるSmartBAN規格の標準化(副議長)
・国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission: IEC)におけるBANやウェアラブルセンサ等を利用した生活者自立支援(Active Assisted Living: AAL)に関する標準化(ワーキンググループ議長)
さらには、北海道大学、関西大学、産業医科大学、東芝グループ各社をはじめとする、様々な大学、ベンチャーを含む企業との共同研究を推進しています。 (平成29年5月8日)。


Face #6: 釘宮 章光 准教授

「Development of novel analysis tools in clinical diagnostics and promotion of international exchange」

写真 Dr. Akimitsu Kugimiya, Associate professor, is now visiting the University of Florida (UF), Gainesville, Florida, USA where he is a visiting member of the Interdisciplinary Microsystems Group, Department of Electrical & Computer Engineering. He was chosen as the visiting scholar of the long-term training program for the first time in the Department of Biomedical Information Sciences. He has studied the novel amino acid sensing system using an enzyme, aminoacyl-tRNA synthetase, as the recognition element for 20 amino acids. The changes in the free amino acid balance in plasma are related to various diseases, including hepatic diseases, cancers and diabetes. Thus, analyses of free amino acids in biological fluids could be useful for the determination of disease status in clinical diagnoses. He is pushing forward two projects to achieve the purpose in UF. The semiconductor detection system and the paper fluidic detection system. He is aiming at portable amino acid analysis applications that would examine levels of 20 natural amino acids simply and rapidly, as an alternative to the conventional analysis tools in clinical diagnostics. (Aug. 4, 2016)


Face #5: 常盤 達司 講師

「学際的な研究活動を通して,新たな文理融合領域に挑戦する」

写真 常盤講師は、学生の頃から従来の学問体系を超えた学際領域の学問に対して積極的に取り組んでいます。実際に、学生時代には4つの異なる学問領域、すなわち電気電子工学、生命科学、機械工学、情報工学の4つの研究室を半年ごとに渡り歩くというユニークな経験をしています。本学着任後は、上記学問を基礎とし、それを更に医用へと展開する情報医工連携に挑戦しています。これまでに山口大学医学部の先生と共同で、外科治療に応用可能な新たな医療デバイスを開発するとともに、その成果を国際的に権威のあるIEEE Biomedical Engineering誌にて公表するなど、研究成果の発信に対しても努めています。最近では、芸術学部、平和研究所、情報科学部を束ねた新たな文理融合領域を自ら提唱し、「世界平和に対する広島市立大学の貢献―挑戦的学内連携の構築を通して―」といったテーマで、文系理系の垣根を超えた枠組みでの教育研究にも挑戦しています(平成28年7月1日)。


Face #4: 式田 光宏 教授

「国際的学術界に向けて発信を」

写真 式田教授は、次世代基盤技術であるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を研究対象とし、その研究成果を広く国際的学術界に向けて発信しています。これまでに、学術論文115編(内英文誌108編)、国際会議論文162編と、数多くの研究論文を発表しています。また、国際会議においては、下記に示す会議等においてプログラム委員としての活動経験があります。

◆IEEE MEMS Conference
◆IEEE Sensors Conference
◆IEEE International Symposium on Micro-NanoMechatronics and Human Science
◆International Conference on Solid-State Sensors, Actuators, and Microsystems
更に、国際的な学術雑誌(Sensors and Actuators A (Elsevier), IEE Letters Journal on Micro & Nano Technology (IET))においても、編修委員として活躍しています(平成27年6月10日)。


Face #3: 福田 浩士 准教授、藤原 久志 准教授

「学問分野の垣根を越えて産業界で幅広く活躍できる人材の育成を目指して」

写真 藤原准教授,福田准教授ともにユニークな経歴があります.藤原准教授は,京都大学,工業化学科を卒業し,その後,大阪大学,応用物理学専攻で博士の学位を取得しており,まさに化学と物理の両分野・ナの高度な専門知識があります.福田准教授も,豊橋技術科学大学にて,情報工学と電気電子工学との両分野での教育実績があります.両先生は,このような学際的な知識・経験を活かして,本学科のカリキュラムの作成及びアクティブラーニングの立案に多大なる貢献をしています.特に,両先生の「情報科学,自然科学,工学の3つを柱にした学際融合領域の教育研究は,今後より複雑化する産業社会において,幅広くそして柔軟に対応できる人材を育成できる」という理念は,本学科のカリキュラムポリシーにもなっています.また,両先生が考案したアクティブラーニングでは,「携帯型健康管理機器」などの最先端のデジタルヘルス技術における基礎技術を実践的に学ぶことができます(平成27年6月10日).


Face #2: 鷹野 優 教授

「計算科学を用いて分子レベルから生命現象の解明に挑む」

写真 鷹野教授は、最先端の計算機科学を用いて、生命現象を分子レベルからのアプローチで解明することに挑戦しています。具体的には、下記に示す大型プロジェクト研究にて、上記研究テーマを推進しています。
◆文部科学省 新学術領域研究 「3D活性サイト科学」、
計画研究 分子動力学理論 代表、
◆(独)科学技術振興機構(JST)、戦略的創造研究推進事業CREST、
「ライフサイエンスの革新を目指した構造生命科学と先端的基盤技術」領域「新規細胞膜電位シグナルの構造基盤の解明」 共同研究者
将来的には、上記最先端の研究により、生命現象を司るたんぱく質分子の構造と機能との関係が解明され、生命現象の謎が解き明かされるとともに、新規薬剤や新たな機能を有する人工タンパク質を創製できるようになります(平成27年6月10日)。



Face #1: 増谷 佳孝 教授

「工学・医学を融合した最先端の医療支援システムに挑む」

写真 増谷教授は「工学」と「医学」の2つの博士号をもち、医用情報科学を融合的に捉える立場で教育・研究活動を推進しています。10年にわたる大学病院での教育・研究実績を活かし、画像解析やコンピュータビジョン、CGなどの技術を単に応用するだけでなく、医療の現場で日々発生する様々な問題を工学的に捉え、最適な解決法を探る姿勢で研究開発を行っています。これまでの成果の一つはCIRCUS(Clinical Infrastructure for Radiologic Computation of United Solutions)です。これはパターン認識に基づく病変の自動検出など、画像診断支援に関する様々な技術の開発から評価、改善までを統合的に行うための環境です。これによりパターン認識に必要な機械学習用のデータの効率的な収集が実現されました。また、拡散MRI解析のためのフリーウェアを世界に先駆けて開発・公開し、その技術に関する論文は引用数300を超えています。また、ソフトウェアのコア部分は特許となり、市販のMRIおよび画像処理装置に組み込まれました。これによ・阡]白質神経の線維構造が明確に捉えられ、その情報が医療や医学研究において様々な形で利用されています(平成27年6月10日)。